箕面市の歯医者｜徳岡デンタルクリニック

GBT とは

 

GBT（ガイデッド・バイオフィルム・セラピー）は、EMS社によって提唱されている、お口の中の細菌が集まって作られた細菌膜であるバイオフィルムの除去を目的とした予防処置です。これまで一般的とされてきた予防処置は、歯石や歯への着色を除去することを目的としたものでした。. GBTは、科学的エビデンスに基づいて成り立っており、歯科衛生士が患者様個々の診査情報やリスクプロセス全体を考慮して、より良い結果を追求する目的で実施されます。GBTは、お口の健康を保つために有効な方法とされ、定期的にGBTを受けることで、歯周病や虫歯のリスクを減らすことができます。GBTを定期的に受けることをおすすめします。
 

*GBT（Guided Biofilm Therapy）のメリット

**GBT（Guided Biofilm Therapy）**は、お口の中の細菌が作り出すバイオフィルムに着目した口腔内のメインテナンス法です。以下はGBTのメリットです:

1. 痛みを感じにくい: 従来の歯のクリーニングと比較して、GBTは機器の当て方による痛みを最小限に抑えます。
2. 知覚過敏の方も安心: 温水を使用するため、知覚過敏の方にも適しています。
3. 歯の表面を傷つけずに汚れを落とせる: GBTは歯面などに触れることを減らし、歯のエナメル質・象牙質や歯茎などの歯周組織に優しく、傷つけることなく汚れを除去します。
4. 矯正装置やマウスピース型矯正装置のアタッチメント周囲の汚れも効果的に落とせる: GBTは細かい隙間も清掃しやすく、歯や矯正装置を傷つけることなく安全にバイオフィルムを除去できます。​​​​​

　GBTは、健康な歯・組織の保全や虫歯予防、歯周病治療、審美補綴物の保全、インプラントの維持、ホワイトニング前の着色除去などに効果的です。
　歯垢の染色をすることで、口腔内カメラや目視で歯の表面状態やバイオフィルムの厚さをリアルタイムで確認できます。また、治療の前後でスクリーニングを行うことで、再発のリスクを低減できるなど、患者さんにとって安心・安全な療法と言えます。
    GBTは、歯の表面だけでなく、歯周ポケットの深部まで有効にアプローチすることができます。このため、歯周病や歯肉炎に悩む患者さんにとって、よりよい治療法と言えるでしょう。この治療は、従来のスケーリングよりも効果的で、歯周病や歯肉炎の予防や治療において高い評価を受けています。また、痛みが少なく、治療後の経過もスムーズなため、多くの患者さんに選ばれています。以前は保険適用外でしたが、2024年６月より保険適用になります。
　また、自費診療になりますが、GBTでは、専用のソフトウェアを用いて、病型に応じた最適な治療プログラムを作成することができます。このため、患者さんの症状に合わせた個別の治療を提供できるのです。　GBTは、歯周病や歯肉炎の治療において、より正確で効果的な方法として、ヨーロッパでは多くの歯科医療機関で導入されている治療法です。

GBT は治療効果の向上にもつながることが示されています。

• GBTによる歯周病予防効果は80%

• GBTによる歯垢除去効果は90%

• GBTによる治療効果の向上は70%
　患者さんにとってより健康的な口内環境を実現するために、ぜひ一度、相談してみることをおすすめします。

 

 

 

 

 

ガイドバイオフィルムセラピーの実施方法

GBTとは、歯周病と虫歯を防ぐための新しい治療法です。専門家によって徹底的な口内検査が行われ、口腔内の状態を詳しく把握した上で、個々の患者に合わせた処置が提供されます。所定のプログラムに基づいて、バイオフィルムから歯周ポケットを除去し、健康的な口内環境を目指します。（EMSのホームページより）

 

GBTプロトコールの
８ステップ：

 

01 評価と感染予防

全ての処置歯とインプラント補綴における口腔衛生対策：

• まずは洗口液で洗口する
• 歯・歯肉・歯周組織を評価する
• インプラントとインプラント周囲組織を評価する

 

02 染出し

バイオフィルムの可視化：

• 染出し液で染出しされたバイオフィルムと問題のある部位を患者さんに説明する
• 染色がバイオフィルム除去の目安になる
• バイオフィルムが除去されると、歯石の検出が容易になる

 

03 情報提供

患者さんの意識向上と指導：

• 予防の重要性を強調する
• 口腔衛生について患者を指導する
• 個々の患者さんに合わせた清掃器具を推奨する

 

 

 

04 歯肉縁上・縁下のエアフローＭＡＸ

バイオフィルム、ステイン、早期歯石を除去

• 天然歯、修復物、インプラントには、エアフローを使用する
• 14μmのエアフローパウダープラスを用いて、歯肉縁上、最深４mmまでの縁下のバイオフィルムを除去する
• エアフローパウダーレモンを使用して、エナメル質上に残っているステインを除去する

 

05 歯肉縁下のペリオフロー

4㎜から9㎜までの歯周ポケット内にあるバイオフィルムを除去：

• 天然歯の深いポケット内、根分岐部やインプラント周囲粘膜炎には、エアフローパウダープラスを使用する
• ポケットの深さがわかる目盛り付きのペリオフローノズルを使用する

 

06スマートピエゾンとPSチップ

残った歯石の除去：

• 歯肉縁上と縁下10mmまでには、低侵襲のピエゾンチップPSを用いる
• 10㎜以上のポケットにはミニキュレットを用いる
• 縁下3mmまでのインプラント補綴周囲や修復物には、ピエゾンチップPIを使用する

 

 

07指差し確認

患者さんを笑顔に：

• バイオフィルムの取り残しがないかどうか最終確認をする
• 歯石が完全に除去されたかをチェックする
• 齲蝕の有無を正確に歯科医師が診断する
• 歯面にフッ素を塗剤して保護する

 

08 新たなリコール予約

歯肉の健康＝生活の向上：

• リスク分析に従い、リコール時期を計画する
• 患者さんに治療の評価をしてもらう

 

ガイドバイオフィルムセラピーの特徴

 

Guided Biofilm Therapy（GBT）とは、歯周病や虫歯など口内の病気の治療に使われる最新の技術の一つです。

GBTでは、エアーポリッシングマシンを使って歯周ポケット内や歯面に付着したバイオフィルムを除去することができます。

これによって、従来のスケーリングに比べてより効果的かつ正確な治療が行えるため、患者様の痛みや不快感が少なく、よりスムーズな治療が可能となっています。

ガイドバイオフィルムセラピーの効果

最新のクリーニング技術として注目されているガイドバイオフィルムセラピーは、歯と歯茎の健康を維持するのに非常に効果的です。GBTとも呼ばれ、歯周病や虫歯の予防に役立ちます。

ガイドバイオフィルムセラピーは、超音波スケーラーやレーザーを使用し、細菌や歯垢を除去することで、口腔内の清潔な状態を保ちます。歯周病や虫歯の原因となるバイオフィルムを効果的に除去することにより、健康な歯と歯茎を維持することができます。

ガイドバイオフィルムセラピーは、日常の歯磨きでは取り除きにくい歯垢や細菌を完全に取り除くことができ、痛みや出血などの症状がある場合でも、穏やかに治療を行うことができます。一般的な歯科治療に比べて、痛みや不快感が少なく、高い処置効果が期待できます。

ガイドバイオフィルムセラピーは、ヨーロッパでは予防歯科の一環として広く普及しています。歯科医師や歯科衛生士は、患者に適切なアドバイスや口腔内の状態を説明することで、定期的なセラピーにより口腔内の健康を維持することができます。

ガイドバイオフィルムセラピーは、歯科医師や歯科衛生士による専門的な技術を必要とする、安全かつ信頼性の高い治療法とされています。また、患者の症状や歯の状態に合わせて、個別の治療プログラムを提供することも可能です。

ガイドバイオフィルムセラピーは、歯科医療技術の進歩に伴い、口腔内の健康を維持するための重要な治療法の1つとして、ますます注目されています。特に高齢者や歯周病を患っている患者にとって、歯の寿命を延ばすために欠かせない治療法といえます。