予防ではなくメンテナンスが大事です
歯医者が予防、予防といいますが、予防という言葉はよくないと思っています。
予防といえば、何か壊れるのを止めるというような意味ですが、歯の場合、絶え間ない手入れが必要なんですね。ですから、予防ではなくメンテナンスだと当院では考えております。
口腔ケアなどは全部予防ではなくメンテナンスです。体をふいて、お風呂に入ることと同じです。
また、歯医者というところには、定期的に来てもらってメンテナンスしているわけですが、メンテナンスの時期を過ぎてしまっていたら修理になります。
メンテナンスと修理には違いがあります。
あらかじめ常に見て、見つけて、細かく補修していくのがメンテナンスです。例えば、汚れがついていたら汚れを取るのが典型的です。
それに対して、壊れているものを治すのが修理、歯科の場合は治療です。
その辺の概念が難しいのですが、歯医者は予防ではなくてメンテナンスを行い、修理が必要なところを見つけたら修理をします。
それは、家を建てることと同じです。自分の財産をメンテナンスしなかったら、それを失ってしまいます。メンテナンスがいかに大事かです。
ましてや、体の中で一番メンテナンスが必要なのが口の中です。ですから、皆さんお口の手入れをしてください。そして、3カ月に一度は歯科医院に来て歯の汚れをリセットしてください。
それ以上間があくと、多少問題が出てきます。3ヶ月に一回歯科医院に来るひとと来ない人では6年後に歯茎の状態に大きな差が出てきます。3ヶ月後の定期メンテナンス時に何も起こらないのはあたりまえで、それを怠ると歯茎が痩せていきます。年をとると歯の間にものが詰まるのは3ヶ月おきのメンテナンスをしなかったからなのです。
歯周病、虫歯ほど努力で押さえられるものはありません。何もしなければ悪くなってしまいますし、自分だけで歯周病や虫歯を抑えることはほぼ不可能です。そのために歯科医院があるので3ヶ月に一回は必ず受診してください。
